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タオルの臭いをスッキリ除去!煮沸消毒の方法と注意点まとめ
2025/07/22

目次
タオルの臭いや雑菌は、普段通りの洗濯だけでは除去しきれないケースがあります。とくに、フェイスタオルやバスタオルのように毎日使うタオルは、しっかり除菌するための工夫が必要です。この除菌のために効果的な方法が「煮沸消毒」です。この記事では、タオルの煮沸消毒の正しい手順や注意点をまとめてご紹介します。
タオルを清潔に保つには煮沸消毒が効果的!
毎日肌に直接触れるタオルは、想像以上に雑菌が付着しやすくなります。とくに濡れたまま放置されたタオルには、臭いの原因となるモラクセラ菌などが繁殖しやすく、通常の洗濯では完全に取り除けないこともあります。
※モラクセラ菌:洗濯後でも残りやすい雑菌の一種で、特有の「生乾き臭」の原因となることがあります。
こうした菌を熱の力で殺菌するための方法が、「煮沸消毒」です。洗剤や漂白剤を使わずとも、清潔で気持ちよく使える状態に戻せます。とくに「タオルの臭いが取れにくい」と感じたら、ぜひ煮沸消毒を実践しましょう。
※煮沸消毒:水を沸騰させ、その中に物を入れて数分間煮て、熱で菌を殺す消毒方法です。
タオルを正しく煮沸消毒する手順とポイント
タオルを安全かつ効果的に煮沸消毒するには、正しい手順を知っておく必要があります。ここでは、準備から仕上げまでの工程を紹介します。
- 1.煮沸消毒に必要な道具を準備する
- 2.煮沸消毒する
- 3.煮沸消毒後の処理を行う
1.煮沸消毒に必要な道具を準備する
まずは、タオルの煮沸消毒に必要な以下の道具を用意しましょう。
- 煮沸消毒したいタオル
- ステンレスまたはホーロー製の鍋(アルミ鍋はNG)
- トングや菜箸
- 水
重曹を入れる場合は、とくにアルミ鍋は避けましょう。アルミと反応して、黒ずみを引き起こす可能性があります。また、タオルを入れてもお湯があふれないよう、深めの鍋を使いましょう。
2.煮沸消毒する
具体的な煮沸消毒の手順は、以下の通りです。
- Step.1 鍋にたっぷりの水を入れて火にかける
- Step.2 沸騰したら、タオルを広げて静かに入れる
- Step.3 火力を弱めて、そのまま10〜20分ほど煮る
- Step.4 ときどきトングで動かして、全体に熱が通るようにする
3.煮沸消毒後の処理を行う
煮沸消毒が終わったら、トングや菜箸でタオルを取り出して、冷水でしっかりすすぎましょう。熱いまま放置すると、雑菌が繁殖しやすくなります。すすいだあとは普段通りに洗濯して、風通しのよい場所で干して完全に乾かしてください。湿ったまま置いておくのはNGです。
煮沸消毒の際は重曹を混ぜることもオススメ!

タオルを煮沸消毒する際は、重曹を一緒に入れることで、より除菌効果を高めることが期待できます。水1リットルに対して、重曹を大さじ1杯入れることがオススメです。
ただし重曹はアルカリ性のため、「使用量が多い」「30分以上つけ置く」といった使い方をすると、色落ちやごわつきの原因になります。そのため、容量を守り過度に使いすぎないよう注意しましょう。
タオルを煮沸消毒する際の注意点
タオルを煮沸消毒する際は、以下の点に注意しましょう。
- アルミ鍋を使わない
- 菌によって適切な煮沸時間が異なる
- タオルの素材によっては煮沸消毒に不向きな場合がある
- タオルが色落ちする可能性がある
- 酵素系漂白剤は使わない
アルミ鍋を使わない

アルミ鍋は重曹と反応しやすく、黒ずみを引き起こす可能性があります。そのため、安全に煮沸消毒をするためにもステンレスやホーロー製の鍋を使いましょう。
菌によって適切な煮沸時間が異なる
煮沸消毒にかかる時間は、菌の種類によって変わります。目安は以下の通りです。
- ノロウイルス、O-157、カンピロバクター:90℃以上で1分程度
- モラクセラ菌:60℃以上で20分程度
厚手のタオルは熱が伝わりにくいため、生地を傷ませない程度に少し長めに煮沸消毒してもよいでしょう。

タオルの素材によっては煮沸消毒に不向きな場合がある

煮沸消毒に向いているのは、「コットン(綿)」「リネン(麻)」などの天然素材のタオルです。
一方で、「ウール」「シルク」「化学繊維(ナイロンやポリエステル)」などは熱に弱く、変形や変色、縮みなどのリスクがあります。そのため、事前に洗濯表示を確認しましょう。
タオルが色落ちする可能性がある
色柄付きのタオルは、煮沸消毒によって色落ちすることがあります。また、タオルの色が他の洗濯物に移るリスクもあるため、注意しましょう。
初めて煮沸消毒する場合は、「色落ちしてもよいタオルで試す」「白いタオルだけに限定する」といった工夫が必要です。

酸素系漂白剤は使わない

酸素系漂白剤は、効き目が強い一方で繊維への刺激も強くなります。何度も使うと生地がごわつき、柔らかさが損なわれる原因になるため、使用は避けましょう。煮沸消毒だけでも十分な効果があるため、基本的には漂白剤を使わず実施することがオススメです。
タオルを定期的に煮沸消毒して清潔さをキープしよう
最後に改めて、タオルの煮沸消毒のやり方を振り返りましょう。
- 1.煮沸消毒に必要な道具を準備する
- 2.煮沸消毒する
- 3.煮沸消毒後の処理を行う
普段通りの洗濯だけでは落としきれない菌や臭いも、煮沸消毒ならしっかり取り除けます。とくに「湿気の多い時期」「家族が多くタオルの使用頻度が高い」といったケースでは、定期的な煮沸消毒がオススメです。
生乾き臭の原因や、煮沸以外の対策・予防方法も詳しく知りたい方は、
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